「治す」治療
コンセプトとは、終始一貫した理念のことです。
「治す」こと。
これが当院のめざす最終目標です。
鼻の治療-鼻水、鼻づまりを治す―
アレルギー性鼻炎は増加している
アレルギー性鼻炎の有病率は全国的に40%を超えています。
鼻づまりに悩む子どもたちは、年々増加の一途をたどっています。大人になってもアレルギー性鼻炎は続き、花粉症をふくめるといまや2人に1人はアレルギー性鼻炎に悩まされていることになります。
慢性の鼻づまりは何が問題か?
人間は、鼻から呼吸をしているのが自然です。
鼻づまりが小さい頃から放置されると、自然と口呼吸になり、脳が鼻呼吸を忘れてしまいます。慢性の鼻づまりによって鼻呼吸が自然に行われなくなったとき、夜間の睡眠が浅く昼間ぼうっとしている、授業中鼻かみ鼻すすりばかりしていて授業に集中できない、勉強、スポーツなど日常生活における意欲の低下や精神的に落ち着きがないなど、気づかないうちに体も心も大きな影響を受けてしまいます。
小学生、中学生、高校生などの時期は本来、多感で意欲にあふれており、いろいろなことに興味をもち、人生を決定づける多くの刺激を受ける時期です。この限りなく貴重な就学期の数年間を、ただ慢性の鼻づまりがあるために何となくぼんやりと過ごしてしまっている子どもたちが多くいるような気がします。もって生まれた能力を伸ばす機会も奪われているかもしれません。
慢性の鼻づまりは実は子どもたちの成長に大きな影響を及ぼしているのです。
大人であれば口呼吸には慣れていても、多くの場合、睡眠時無呼吸を合併します。若いときから睡眠時無呼吸症候群が続くことで将来、心臓血管系や脳血管系の重大な病気を引き起こす要因にもなりかねません。
子どもも大人も、この慢性の鼻づまりの最大の原因がアレルギー性鼻炎です。
重症化するアレルギー性鼻炎-薬が効かない?-
最近のアレルギー性鼻炎は重症例が増え、難治化しています。
とくに10歳台の小児で難治例が多い傾向があるようです。
点鼻薬を使い、ずっと薬をのんでいるのに薬がほとんど効かず、長期間にわたって鼻水、鼻づまりが治らない子どもたちが増えています。
このような子どもたちが就学期に達したとき、鼻水、鼻づまりはどんどんひどくなり、鼻呼吸がじゅうぶんにできなくなります。学校にティッシュ箱をもっていく、授業中ずっと鼻かみ、鼻すすりをしているなどの話を聞くことも珍しいことではありません。学校でも1日中、鼻の症状が気になっていれば、授業やそのほかのことにも集中できなくなり、ひいては本人が持っている能力を伸ばす機会にも恵まれません。
これらはすべて重症のアレルギー性鼻炎が原因です。
鼻水、鼻づまりがあるだけなのに、多くのことが犠牲になるのです。
慢性的な成人のアレルギー性鼻炎-日常的な鼻づまりと鼻水-
慢性のアレルギー性鼻炎がある成人の方は多くいます。多くは子どもの頃からのアレルギー性鼻炎ですでに鼻づまりや口呼吸に慣れ、その状態で日常生活を送っています。耳鼻科でお薬をもらいますが、仕事があり定期的に通院するのは困難です。ずっと通院している方もいます。それでもアレルギー性鼻炎や花粉症がひどくなると仕事の効率が落ちますし、睡眠も浅くなるため寝ても翌朝疲れがとれません。アレルギー性鼻炎で鼻水がひどいため、昼間は仕事中に鼻にティッシュをつめて仕事をしている方も多くいます。夜は睡眠時無呼吸が起こり全身の血管系の合併症を起こしやすくなります。
慢性の鼻水、鼻づまりのために毎日の体調管理が難しくなります。
これらもすべてアレルギー性鼻炎が原因です。
新しい治療法-手術治療-
現在、重症のアレルギー性鼻炎は手術治療で改善します。
後鼻神経切断術というアレルギー性鼻炎の内視鏡手術が開発され、手術によって症状を簡単にコントロールできるようになりました。お薬をのんでも治らない、つらい鼻水、鼻づまりが、手術によってほとんど症状を感じなくなるくらいまで改善します。当院では、全身麻酔と負担の少ない内視鏡手術を組み合わせることにより、より低侵襲で効果の高いアレルギー性鼻炎の手術治療が可能になっています。当院には多くのアレルギー性鼻炎の手術実績があります。慢性の鼻づまりや鼻水で長年苦しんでいる方は、是非このホームページで調べてみてください。
耳の治療-聞こえをよくする―
聴覚の重要性
日常生活において耳の聴力はとても重要です。
人と会話するとき、テレビやラジオの音、音楽を聴くとき、日常生活においても聴力がわるいと不便を感じます。聴力はたいせつな家族との会話だけでなく、職場のコミュニケーションにも重要です。人から話しかけられても声がよく聞こえないと返事ができずにコミュニケーションがとりにくく、人間関係までギクシャクしてしまいます。
ものを見る視力の重要性はわかりやすいですが、音を聴く聴力の重要性については、とくに年齢的な難聴などはわかりづらいこともあり、なかなか注意を払っていないことも多いのが現状ではないでしょうか。
難聴とは?
音が聞こえにくいと自覚する状態を言います。
通常は、聴力検査をすると難聴があるかどうかわかります。いちばん多い年齢的な難聴(老人性難聴)は内耳の老化によるもので聴力は改善しません。難聴に合わせた補聴器を選択します。片方だけが聞こえない難聴は、治療の対象となることが多いので、きちんと検査する必要があります。
治る難聴と治らない難聴
よく耳は治らないと思い込んでそのままにしている方が多くいます。
実際に、耳鼻科の治療で治らない難聴も多くありますが、一方、治る可能性のある難聴もまた一定数あります。中耳炎による難聴や耳小骨の異常、突然起こる内耳の難聴、突発性難聴などです。感覚器ですのですべてが順調に治るわけではありませんが、適切な治療方法を選択するといままでより良い聴力を得ることができたり、いったん起こった難聴が回復したりすることは多くあります。
どう診断しどう治療するか
まず、治療できる難聴と治療できない難聴を見分けることが大切です。
治療できない難聴は、補聴器などを使用して日常生活に困らないレベルまで聴力を引き上げます。視力が落ちたときの眼鏡と同じです。
治療できる難聴の選択はやや難しくなります。例えば、中耳炎などで手術治療をすると聴力がよくなる可能性の高い耳の病気があるとします。手術をして満足に聞こえる状態になることも多くありますが、必ずしも結果がそうならないこともあります。100%の結果が保証できないとき、手術治療を選択するかどうかは、不十分な結果の可能性を知った上で本人がどれだけつよく聴力改善を希望するかによります。手術をするときの年齢も判断の対象です。非常に高齢でかつ全身の病気で体力が落ちている方には難しい選択です。このように難聴の治療方法には、複雑な要素が絡み合ってきますので、治療方法の決定には、正確な診断と総合的な判断が必要になります。いずれにせよ、難聴を自覚したらまず受診して検査を受け、難聴の種類と原因を知ることが治療への第一歩です。
当院の耳の治療-手術治療をうまく使う―
当院の耳の治療のコンセプトは、治療可能な難聴を見つけ、適切に治療することです。
手術で治る難聴は、手術治療をうまく利用して治癒に近づけていきます。診断がとても重要です。まずは難聴の原因を知り本人にきちんと理解してもらうことが大切です。中耳炎で鼓膜がない方は、多くの場合、鼓膜の手術で聴力はよくなります。耳小骨の異常で難聴があることが診断された方は、多くの場合、伝音難聴の手術で改善します。しかしながら手術が順調に終了しても結果として聴力がうまく回復しない症例がまれにありますので、さきに述べた治療選択はとても重要です。耳の手術は、もちろん手術の技術は基本ですが、手術の技術そのものよりどの手術を選択するかがより重要になる局面が多くあります。
そのため、正しい診断がとても重要になります。
「正しい診断は治療への最短距離」です。
聴力に不安を感じたら一度検査にお越しください。
当院の願い
人生の時間は貴重です。
鼻や耳の病気のために長く通院して欲しくない。
早く治して自分の時間を取り戻して欲しい。
いつもそう思っています。